ブラームス 交響曲第3番の魅力と私のおすすめ名盤3選

趣味

 ブラームスの交響曲は全部で4曲ありますが、1番と4番は短調で書かれ、
2番と3番は長調で書かれています。1番と4番は演奏会でも数多く演奏され、
親しみがあると思いますが、今回はあまり演奏機会がない第3番の魅力とわたしの
おすすめ名盤3選を紹介いたします。

作曲家ブラームスとは?

ヨハネス・ブラームス(1833ー1897)  享年63歳
1833年にドイツ・ハンブルグに生まれ、バッハ、ベートーヴェンとともに
ドイツの「3大B」と呼ばれていいます。
 父親は音楽家でありましたが家庭は非常に貧しく、ブラームスは家計を助けようと
ダンスホールにてピアニストとして生計をたてていたそうです。
 性格は「人嫌い」、「偏屈」など孤独であったようです。
 そのようなとき転機があったのは20歳の時に「シューマン」との出会いであり、
そのときのシューマンはブラームスのことを「この若者には何も足すべきところも、
何も引くべきところもない」と才能を絶賛したのでした。

交響曲第3番へ長調作品90の特徴

初演:1883年12月2日ウィーン
指揮:リヒター 演奏:ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
 リヒターは、この交響曲を「ベートーヴェンの第3番「英雄」にも比すべき作品と
評しています。
 ブラームスの4曲の交響曲の内、もっとも男性的と言われていますが、私の感じとしては
音の表現はむしろ女性的な感じがします。
 また、長調で書かれていますが、哀愁が漂う短調が所々現れます。
 50歳の1883年の夏から秋のかけて作曲され、円熟期の素晴らしい作品です。

第1楽章(アレグロ・コン・ブリオ)

 冒頭は牧歌的で穏やかな感じがしますが、所々ブラームスならではの哀愁が感じられ、
弦楽器の美しい響きが素晴らしく、子守歌のようです。

第2楽章(アンダンテ)

 穏やかな楽章でありますが、なせか緊張感も存在し、讃美歌のようでもあります。

第3楽章(ポコ・アレグレット)

 私が一番好きな楽章です。
 非常に暗くブラームスらしい哀愁があり、葬送行進曲のようでありますが、所々に
明るい希望が見られ、暗示と明示のバランスが素晴らしいです。

第4楽章(アレグロ)

 夏から秋に作曲されたと言われているとおり、秋のイメージが湧く楽章です。
曲全体の中では、スケールが大きく、堂々とした音楽が素晴らしいです。

私のおすすめ名盤3選

1.指揮:セルジュ・チェリビダッケ(CD)

ルーマニア生まれ 1912年7月11日生 1996年8月14日没 (84歳)
 多数の指揮者の演奏を聴きましたが、非常にテンポが遅く、ゆったりとした
ブラームスの演奏です。途中指揮者の唸り声も聞こえ熱演ぶりが伝わってきます。
 第1番や4番の演奏が有名ですがこの第3番の演奏も素晴らしいです。
演奏:シュトゥットガルト放送管弦楽団

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2.指揮:カルロ・マリア・ジュリーニ(CD)

イタリア出身 1914年5月9日生 2005年6月14日没 (91歳)
 イタリア人であるからなのでしょうか全体的にオーケストラの弦楽器の響きが
歌うように美しく醸し出されています。
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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3.指揮:ギュンター・ヴァント(CD)

ドイツ出身  1912年1月7日生 2002年2月14日没 (90歳)
 ドイツ音楽を得意とし、ドイツ音楽の数少ない伝承者としても評価が高く、
終身名誉指揮者をつとめた北ドイツ放送交響楽団との共演です。
 私の感想としては全体的に透明感のある演奏で、やっぱりドイツロマン派を象徴する
感覚の演奏であると思います。
 また、ブルックナーの交響曲の演奏も高く評価されています。

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まとめ

 まだまだたくさんの名盤、名演奏がありますが、私が良く聴くものを紹介いたしました。
尚、私は専門家ではありませんので、あくまでも個人の意見として紹介をさせて
いただきました。
 ご興味のある方は、一度お聴きいただき、一人でもブラームスの愛聴者が増えれば
嬉しいです。

交響曲第1番の魅力と私のおすすめ名盤3選
交響曲第2番の魅力と私のおすすめ名盤3選
交響曲第4番の魅力と私のおすすめ名盤3選

参考文献 吉田秀和氏 ブラームス 河出文庫 2019年
     三枝成彰氏 大作曲家の履歴書(下) 中央文庫 2012年
     神保璟一郎氏 クラシック音楽鑑賞辞典 講談社学術文庫 1994年

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