ショパン 2つのピアノ協奏曲の魅力と私の愛聴盤

趣味

ショパンはほとんどピアノの単独曲の作曲に生涯を捧げましたが、その中で、
2曲の協奏曲を作曲しました。
どちらの協奏曲もショパンらしく、哀愁を帯びた旋律が聴く者を魅了させます。

作曲家 ショパンとは

1810年3月1日生まれ(1849年10月17日没) 39歳
(生誕地:ポーランド 首都ワルシャワに近いジェラゾヴァ・ヴォラ)
父親はフランス語教師(フランス人)、母親はピアニスト(ポーランド人)のハーフで、
容姿は上品な顔立ちで優雅な物腰、声が小さく、手指が小さかったようです。
また、性格は人々の耳目を集める中心人物でしたが、少々意固地なところが
あったようです。
「ピアノの詩人」といわれるだけに作曲した曲がほぼピアノ曲であり、
わが日本においては、テレビCMなどを通じ耳にする曲は非常になじみのある曲ばかりです。

ピアノ協奏曲第1番ホ短調 作品11

終生祖国ポーランドを愛したショパンが、最後にポーランドを離れる2ヵ月前、
1830年10月(20歳)に完成されています。
彼のピアノ協奏曲は2曲ありますが、第2番の方が先に作曲されています。
初演は同年10月11日にワルシャワでショパン自ら演奏がおこなわれました。
この作品は、「ピアノの詩人」らしいショパンのピアノに対するありとあらゆる気持ちが
込められた名作です。
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ピアノ協奏曲第2番へ短調 作品21

この2番の協奏曲は、1829年に作曲され、1836年に出版されていますが、
1830年に作曲された1番よりも早く、実はショパンが最初に作曲された協奏曲と
言われています。
また、この曲は初恋の相手であるコンスタンティア・グラドコフスカへの感情が反映されて
いる作品とも言われており、特に第2楽章の美しい旋律は聴く者を魅了します。
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私の愛聴盤 指揮・ピアノ クリスティアン ツィマーマン(ツィメルマン)

数多くの名盤がありますが、通常のテンポより遅く、ゆったりとして、
うっとりしてしまいます。
1番、2番ともツィマーマンの演奏が素晴らしいです。

【1975年優勝者】1956年12月5日生(ポーランド)
ショパンと同郷であるツィマーマンはショパンの2曲のピアノ協奏曲に対して、非常に
思い入れがあり、かなり研究熱心であると言われています。
それを実現するために、自らオーケストラを組織して、自らピアノの演奏を行いました。
まさにこのCDには彼の意志を徹底させた内容が詰め込まれている感じがいたします。
非常にテンポが遅く、オーケストラには異様に厚みがあり、途中は所々の強弱でうねり、
時々大きく間があり、ツィマーマンの独奏も自信に溢れています。
私は最初に聴いたとき、こんな遅いテンポの演奏に驚愕でしたが、聴いているうちに
その演奏に引き込まれてしまい、以来現在もこの演奏に非常に魅力を感じています。
演奏:ポーランド祝祭管弦楽団


まとめ

ショパンのピアノ協奏曲は、1番、2番とも短調で書かれいずれもショパンの美しくかつ
哀愁の漂う旋律が素晴らしいです。
是非、皆様も一度お聴きください。ショパンのファンになるかもしれません。
尚、私は専門家ではありませんので、あくまでも個人の意見として紹介をさせて
いただきました。
ご興味のある方は、一度お聴きいただき、一人でもショパンの愛聴者が増えれば
嬉しいです。

参考文献:文藝別冊 ショパンーパリの異邦人 株式会社河出書房新社 2014年
     三枝成彰氏 大作曲家の履歴書(上) 中央文庫 2012年
     伊熊よし子氏 図説 ショパン ふくろうの本 2010年
     中野 雄氏ほか クラシック名盤この1枚 知恵の森文庫 2003年 
     堀内みさ氏 堀内昭彦氏 ショパン紀行 東京書籍 2005年
     神保璟一郎氏 クラシック音楽鑑賞辞典 講談社学術文庫 1994年

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